きつねのよめいり

猫と音楽と絵と時々男の料理

May 2008

 きじの卵第一弾は結局13個から4羽孵り、うち一羽が孵化途中、もう一羽が生後数日で残念ながら死んでしまったのですが、残り二羽は今のところすくすく育っています。一羽は足腰しっかりしているのですが、もう一羽はちょっと弱いです。

 ミルワームという虫の幼虫をあげると、ぶんぶん振り回して叩きつけてから飲み込むのですが、足腰の弱い方がそれをやると、反動で自分が転びます。かわいいですが心配です。
 「タケコプターを実際の人間が装着すると、プロペラの回転の反動で首が取れちゃう」という話を思い出しました。誰に聞いたんだっけ。

 診察室に入ってきた小さい子が、壁に展示してある「ニキビダニ」のとても写実的なイラストを指差しながら
「飴!飴!」
と叫んでいました。

 普段どんな飴を目にしているのでしょう。

 例のキジの卵の人工孵化が奇跡的にうまくいったみたいで、今朝からぽこぽこ産まれ始めました。

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 産まれたばかりの雛はほんとに弱々しくて、この世とあの世の境目にいるんじゃないかっていうくらい危なっかしいです…。
 卵の時にひと波乱あり、殻を破るのも重労働、そして今後野生に旅立たせるためには課題があまりに多すぎるので、私たちがお手伝いがんばらないとなりません。

 ちなみに、卵のサイズはピンポン玉くらい。ひなはそれにぎゅうぎゅうに詰まった感じなので、まぁそのくらいの大きさです。それにしてもかわいいです。

 最近、立て続けに、草刈機に巻き込まれて怪我をした雌のキジが連れてこられました。
 草刈機なんて、相当大きい音が出るものだから、近くに来る前に気付いて逃げるだろうと思いきや、抱卵中だったので逃げることが出来ずに、結果、身を挺して卵は守ったものの、親は巻き込まれてしまったようです。今日来た一羽は、草刈機の一撃で顔の前半分が無くなってしまっていたにもかかわらず(もちろん目も無い…)、また卵のところに戻って、覆いかぶさって守っていたそうです。
 お母さんの方は助けられませんでしたが、お母さんが守った忘れ形見の卵は人工的に温めて孵そうと試みています。生まれてくるかわからない、生まれてきたとしても、生きる術を教えてくれる親もいないのに、果たしてこうすることが正しいのかはわかりません。

 人間の方では親が子を虐待したり、殺してしまったりとかいうことがあって、当人たちにはもしかしたら相当な事情があったのかもしれませんが、こういう母親の姿を見せられると、そんな事情なんてどうでもいいと思うわけです。

 物がよく見当たらなくなります。

 今は、数日前に買ったばかりの胡椒が見当たりません。

 買ったはずなのにいくら探しても見つからないので、もしかしたらお店で買おうかどうか迷った結果、買わなかったのでは…とも思いましたが、家計簿にはちゃんと買った証拠が残っています。
 うちには四次元空間への入り口があるにちがいありません。

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