きつねのよめいり

猫と音楽と絵と時々男の料理

May 2006

今日も雨でした。台風…?

 こちらは早くも毛虫の季節に入りつつあるようです。小さい頃は草刈してて見つけたミミズを飼うなどということもよくあったのですが、成長とともに足が無いものは恐怖の対象になりました。。なんででしょうね。大人になるまでにいったい何を学んだのでしょうか…。

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 腕時計の電池が切れたようでしばらく放置していたのですが、やっぱり不便になったので取り替えてきました。

 電池(すぐなくなる)とバンド(よく切れる)を何度も取り替えつつ、たぶん今年で使用10年目くらいの時計です。高校一年生のときにはもう使っていたので。私の中では古時計に分類されます。
 うわあ、高校に入ったの9年前だ。ということに今気付きました。そんなに昔のことでしたか。いや、昔のことはどうでもいいです。

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 そんなわけでたいして壊れもせず、今日からふたたび時を刻み始めました。まだまだ動いてもらわないと。あんまり丁寧な扱いをしてこなかったのにありがたいことです。付けたままお皿洗ったり、台風でびしょびしょになったり、変な薬が付いたりしたこともありました。
 これからもよろしくおねがいします。

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 今週末は一日だけ久しぶりに札幌です。うれしいお祝い事です。
 もう桜の花は散ってしまったようです。ということは、札幌も毛虫の季節…

 エナガショックからは回復しました。これからもっとよりよい救護について学んだり研究したりしようと思います。


 病院が繁忙期です。ワクチンとフィラリア検査の季節です。普段犬はあんまり来ない(6割以上小鳥とウサギとフェレット、犬猫3割、あとカメとか野生動物とかカメレオンとかリスとかハムスターとか)のですが、さすがにこの時期は多いです。
 この時期の犬の診療にはまず血液検査がもれなく付いてくるので、採血をします。が、私はこれまで実験室で研究ばかりやっていたもので、まだ非常に下手です。下手なのに、飼い主さんは採血する手元をじーっと見ているので、精神的によろしくないです。。。
 学生の頃、獣医学部の同期の友達でとても「採りやすそうな」血管の持ち主が何人かいたのが唐突に懐かしく思い出されます。何もしてないのに血管が腕にみちみち浮いている人たち。あ、もちろんみんな男性です。女の子にはいなかったはず、だと思います。きっと。女の子だし…
 いくらそんな魅力的な腕でも、人間では練習できないのが残念です。それ以前に、人を腕の血管が浮き出ている人とそれ以外で分類するのはなにかが違う気もします。
 
 病院の院長には、「みかんを刺して練習するといいよ」と言われました。近々みかんを買ってきて穴だらけにしてやります。がんばります。

 はやくうまくなりたいです。ネズミに尿管カテーテル入れるのなら自信あるのだけど。マニアックすぎて発揮できません。
 

 がんばって生きていたエナガが今日亡くなりました。
 寿命という観点からはあまりに短い生でしたが、この子に限っては長すぎたかもしれません。ただ、その長さがどうであれ、しっかり生きました。ストイックに生にしがみつきました。昨日までは元気だったのに、今日出勤したときはもう明らかに元気がなく、鳴き声も弱く、食べる力もほとんど無くなり、それでも死ぬ数時間前まで、餌はねだりました。
 静かに亡くなっていったのは私にとってはせめてもの救いでした。

 今は思い浮かべるだけでひたすらつらいです。思い出したくないです。でも短いつきあいながら、大切な存在になっていたみたいです。だから忘れようとは思いません。

 普段、死んだらどうなるとか、そういうことは真面目に考えることはあまりありません。でも、飛ぶことを知りながら飛べなかったあの子が、今は天国で自由に飛び回れていればいいな、そう願います。

 さいごに。本当によくがんばりました。どうもありがとう。

 エナガの調子は一向に良くなりません。餌はしっかり食べているのにやせ気味で、神経症状も治まりません。体を起こしていられないので、あらぬ角度に体をねじっていることも多く、足の爪で顔や体を引っ掛けてしまっています。

 私は悩んでも困っても、わりと楽観的な部分があるのですが、この数日は稀に見る後ろ向きな日々を送っています。
 その原因はエナガの症状が続くようなら、安楽死も視野に入れなければならなくなったこと。

 飛べる見込みはまず無いため野生復帰は無理、それでもせめて立つことができれば生きていけるのですが、現在横たわったままの生活です。
 野生では巣から落ちて親からはぐれていた時点で終わっていたも同然の命、しかもそんな症状を出していたのに、むしろ生きながらえさせてしまったとも言えます。自然の摂理には介入するべきではなく、たくさん生まれたうちの淘汰される弱い遺伝子を無理に残すことは自然ではありません。そして飛ぶのが本質ともいえる小鳥なのに飛ぶことが出来ず、でも飛ぼうとしてばたばたもがいています。
 一般的に野生動物は生きることに貪欲ではあっても、生かされることは決してよいとしているように見えません。
 安楽死は最後の手段ではあるけれど、「楽にする」究極の治療でもあります。

 でも一方で、人の手から餌をもらうことも、飛べないこともこのエナガにとってはもしかしたら「普通」のことなのかもしれない、私たちが思うほどの苦痛は無いのかもしれない、そう思うこともあります。人から見たら生かされているようでも、当人にとっては生きているのかもしれない、それならそんなに早くその生を中断することはヒトの驕りではないか、と思ってしまいます。

 情がわいてしまったのもあってなかなか割り切れず、まだ生きてるのに、夜中に悲しくて泣くこともしばしばです。プロになりきれていないのですね。
 実際、どうしてあげることが正しいのかはたぶん誰にも決められないし、わかりません。もし拾わずにほっておかれたら、それはそれでほかの肉食動物の命をつなぐのに一役買っていたはずです。
 とりあえず、生きて目の前にいる以上、内科的な治療はまだ続けます。回復の望みがまったく無いわけではありません。それに、結果がどうなろうと、意味の無い命はないと思っているので…。

警察署に出頭してきました。

運転免許証の住所変更のため。

 しばしば、「免許持ってたんですか」「運転できたんですか」と言われることがあるのですが、現在のところ免許はあるけど運転はできません。時速30キロくらいでまっすぐ走るだけならできるかも。
 もうちょっと仕事や生活に慣れて余裕が出てきて、かつ必要に迫られたらリハビリも考えます。

 それにしても、唯一仕事が休みの木曜日、いつも雨が降っています。今日もいっぱい降っています。もうじき梅雨…

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 あのお肉屋さんに、別の張り紙も見つけました。
「ここのいぞ」
とのことでした。
 「肉」も売ってるけど、肉以外の「もの」も売っていることがこれでわかりました。

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 休診日につき、エナガふたたび持ち帰り中です。

 最初はおなかがすいても絶対に自分からは口を開けなかったので無理やりこじ開けて食べさせていたのですが、最近は口をあけるもののすぐにおなかいっぱいになるらしく、2,3口で一回の食事が終わってしまいます。もっと食べなさいと口をこじ開けたときは以前と比べ物にならないほどの嫌がりようを見せます。その代わり、やっぱりすぐにおなかがすくらしく、挿し餌の頻度は以前より多いくらいです。1時間おきくらいでぴいぴい鳴き始めます。
 今のところ消化管などには異常はなく、食べてウンチして寝てを繰り返してくれていますが、保護当初からあった神経症状は消えません。最初は足が立たないだけのように見えたのですが、今の動きを見ているとどうやら頭を正しい位置・向き・高さに保てない様子も見られ、ばたばた羽ばたくのですがその場ででんぐり返りをするだけという状態です。
 
 こういう状態が続けば、残念ながら野生復帰は望めません。一縷の望みをかけて、栄養補給で回復を待ってはいますが…。とりあえずエナガちゃんは何も知らず、たぶん難しいことは何も考えず、生き延びることだけ考えていると思うので、それに応えて出来る限りのことはしてあげるつもりです。がんばれ。

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