きつねのよめいり

猫と音楽と絵と時々男の料理

August 2005

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 去年の夏、九州のとある動物園に実習に行ったときのはなしです。

 あるきっかけでその存在を知った、いまや私の尊敬するかっこいい獣医さんがいらっしゃって、その人のもとで勉強したい!という熱い思いで九州まで行っちゃったのですが、そこで出会った拾いこうもりが、モリリンです。
 地面に落ちてありにおそわれていた(と小学生がカルテに書いていた)まるはだかの赤ちゃんコウモリ、1.3g、私の人差し指の第一関節をちょっとはみだすくらい。3時間おきにミルクとミルワーム(いもむし)の頭をむしって中身をしごきだしたやつをあたえなければならないのですが、その養母として早速任命されてしまいました。当の私は九州の暑さに初日で夏ばてていたのですが、それどころじゃなくなりました。
 すごくぶさいくなのです。毛も生えてないし、しわしわで目も開いてなくておじいちゃんみたいな顔だし。でも朝から晩まで一緒にいて、休日も連れて歩き、食事処でもいもむしをつぶしているうちにいとおしくなってくるから不思議です。私が二週間の実習を終える頃には産毛が生え、目もつぶらに開いて、本気で北海道に連れて帰ろうか迷った挙句あきらめて師匠に預けて帰ってきました。

 残念ながら去年の秋、弱って死んでしまったそうです。本来なら親とはぐれた時点でないも同然の命ですから、生き延びて自然に戻れなくても仕方がないし、戻れても自己満足なのかなと思ってしまいますが、やっぱり短くも母親代わりをした以上、理屈とは別のところでいろんな感情がむやむやします。

 モリリンは私に色々考えるいいきっかけをくれた先生です、ありがとね

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学生生活たぶん最後の夏もそろそろ終わります。

これから日々の喜怒哀楽をちょびちょび書いていこうと思います。

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学生生活たぶん最後の夏もそろそろ終わります。

これから日々の喜怒哀楽をちょびちょび書いていこうと思います。

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